コロナショック後の社会インセンティブ設計の再定義

宮崎青島ビーチ

昨今のコロナ禍で全てのゲームのルールが変わってしまったのが、不相談業界です。当社もこのコロナ全盛期に、気が触れたのかと言われつつ、五反田TOCにオフィス兼ショールームを借りてみました。ところが、人気のTOCだけを見ていても次々とテナントが退去されています。

このような状況で、多彩な資産を持つ大家業を稼業とする企業は、今までのようにテナントにだけリスクを転嫁することは正しいことなのかと自問自答を始めています。その新たな資産有効活用方の筆頭がシェアリング事業というのは、当然の帰趨ですが、その変化を率先して推進する企業と、旧態然の事業を推進する企業との間では、今後業績の違いが顕著になっていくでしょう。

アフターコロナ時代の新しいオフィスの形とは、以前それに関する記事を掲載したように、WEB会議や電話用の個室ボックスと、広い通気性のいいスタバのようなスペースの組み合わせになってくると思われます。その際に、使われない時間帯はシェアリングに出そうというのは当然の流れで、それを実現するテクノロジープラットフォームが求められています。

KIW山之口SA
オフィスはネットワークの時代へ(KIW)

既存のプラットフォーマーは集客はしてくれますが、高額の手数料を徴収されるためなかなか持続的な成長が望めません。そのような中で必ず必要となってくるのが、簡単に1.常時利用者に対するアクセスのセキュリティ管理をしつつ、2.ドロップインか会員で借りたい人に安全に貸す仕組みです。

また、多くの首都圏の大企業では曜日別出勤が流行っているようですが、曜日別に自社内でグループ分けしてが使うのが今の活用方法ですが、曜日別に違う会社が使うという利用方法も流行ってくるでしょう。

この流れを考えると、今後はオフィスに3つの変化が訪れると考えます。

1.室内の変化 従前の占有スペースは廃れ、全てのエリアが共用になる。その上で、機密書類や私物をセキュリティロッカーにて管理するという共有オフィスと専用ストレージの組み合わせ。その上で、共有エリアに個室オフィスボックスを多数設置する。

2.都心の変化 マンションの共用部、駅前、駅構内、シティホテルの共用部などあらゆる人が行き来していた空間にちょっとした個室オフィスが多数出現し、それらをネットワークで繋ぎ、サブスク的にどこでも使えるようになる。

3.地方の変化 国内旅行が増え、ワーケーション的な働き方用の個室オフィススペースが、各地方の宿泊施設に併設されるか、連携される。

宮崎青島ビーチ

全てに共通するのがその施設を利用する権利の、1.販売、2.予約、3.セキュリティアクセスの管理です。これらの仕組みのどれか一つが欠けても成り立ちませんし、全てをゼロから自社で作るには非常にコストが掛かります。また、お互い相互乗り入れして、あらゆるリソースを共有し合わないと持続的成長は望めなくなります。持続的成長を促すには、なるべく多くの共有スペースが参加する、シェアリング事業のための新たな低コストのインフラが構築される必要があります。

共有スペースのインフラという概念をもう一段深堀りしてみますと、それは何もオフィスに限ったことではありません。ネイルサロンをやりたいネイリストとか、美容師や調理師など特殊な技術を持つタレントの方々が、本当に定期的に契約をして場所を借りる必要があるのかという根本的な問いに達します。もしかしてその空間の利用とは賃借契約ではなく、タレントの技術を消費する消費者とのレベニューシェアに置き換えられるかもしれません。

もし、不動産業界がこの消費行動のレベニューシェアに変わった時、その流れを拒否する従来の大家さんと、その流れを楽しみタレントと一緒にビジネスを作っていく大家さん。更には、そのレベニューシェアビジネスに投資する投資家と、典型的な賃貸運営にしかアパートローンとして貸付けできない銀行。誰が次の10年をひっぱっていくのか、そんなことを考えると、新しい時代とそのリーダーの登場の予感にワクワクします。

シェアリングを有効に機能させるには、お互いに信用できない自分のことしか考えない人たちが集まっても、トラブルなくモノの貸し借りが実現できることが必要です。誰かがルールを作り、それを押し付け、ルールを守らない人を罰する。その見返りにそのルールの管理者が大きな見返りを得る。それはそれで一つの世の中のあり方であり、従前の世界はそれで動いてきました。それらの巨大プラットフォーマーのおかげで我々の生活は豊かになりました。しかし、コロナ禍の影響で良くも悪くも分散化がようやく進みだした今、新しい枠組みが生まれる無二のチャンスです。この機会を機に大きく躍進するインフラがあってしかるべきですし、それは次のGoogleやFacebookとは一味違う、参加する人達のためのネットワークとなるはずです。突き詰めていくと、賃貸契約がレベニューシェアになるようなドラスティックな構造変革、DXが各産業で起こり、インセンティブの再設計による、参加者の利益の最適化が進んでいくでしょう。

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