住宅販売の新しいカタチ


最近住宅販売市場でスマートロックが密かに注目を浴びています。「え?今更?」と驚かれる方も多いかと思います。今までのスマートロックと何が違うの?という疑問が湧いてくるのも当然かと思います。
住宅用には既にリクシルなどの大手住宅機器メーカーが多くのスマートロックを市場に出しており、実際に私がリクシルさんにスマートロックを売り込みに行った時も、リクシルのご担当から、「またスマートロック?もうスマートロックはいいいよ。」と言われました。これが1年半前です。このような状況だったので私自身も住宅市場に入っていくのはなかなか難しいものだなと思っていました。
しかしながら今年になって多くの住宅販売会社からお引き合いを頂くようになりました。本日はその変化の裏に隠された事実に光をあててみたいと思います。
従来の住宅メーカーの製品は、当然ですが住宅を注文したり購入したりする、「住宅オーナー様」向けに開発されてきました。ですので、住宅機器メーカーのカタログにはいかに、買い物時に楽に入室できるかとか、子供に安全にカギをもたせることができるかとか、そのような事が同じ様に記載されています。このように、入居されるオーナーに向けて製品開発をしてきたので、入居者は物理カギより高い付加価値を追加資金を投入して購入するかもしれませんが、住宅販売会社が、住宅を販売する時にはあまり使えないスマートロックとして進化してきたといえます。この入居者向けスマートロックは当然、入居後、オーナーが初期設定をして初めて使えるようになります。従い、建売などの販売期間中は、スマートロックではなく物理カギで出入りをすることが多いのが実情です。折角のスマートロックの威力を販売時には何も利用できないということになります。
一方で「KEYVOX」に代表されるネットワーク型、不特定多数用、非対面スマートロックは、非対面テクノロジーを駆使して、非対面でビジネスが成功するように作り込まれています。暗証番号を予約と連動して自動で発番したり、チェックインをしたら暗証番号を見せたり。実はこれらの技術は民泊という新しいマーケットチャンスと共に成長してきました。多くの民泊オーナーが副業で民泊業をやっていた時に、いかに人手をかけずに、無人でビジネスをやるかに、懸命な努力を注いできた成果です。このように無人、非対面ビジネスには非常に便利な機能ですが、それらの殆どの機能は、住宅購入者が家族で使う自宅には無用の長物です。
従い、従来の流れでは折角の非対面ソリューションが住宅用途に利用される見込みは無いはずでした。しかしながら、この流れが変わった出来事が2つあります。
1つ目はもちろん、コロナ感染症です。この未知のウイルスは世界中を混乱に陥れ、景気を後退させ、今までの常識が通用しない、ニューノーマルという新しい時代の幕を開けることとなりました。このニューノーマルの時代に、人々は人との接触をなるべく避けたいと思います。人生に一度の買い物である住宅に関しても例外ではなく、なるべく非対面で商談を進めたいというのは本音でしょう。この「非対面」で商談を進める唯一の方法は、非対面ビジネスに適応したスマートロックを導入することです。非対面ビジネスに必要なスマートロックの要件とは、「不特定多数」に対して安全に入室用のカギをリモートで発行できるかどうかと、その現場でドアを開ける人は本人であるかどうかが担保できるかです。これらの要件を備えて初めて非対面のビジネスとしてスマートロックの威力を発揮することができます。
もう1つの出来事は、成功事例が出てきたということです。東証一部上場企業であるケイアイスター不動産様では、展示場のモデルハウスに非対面ビジネス対応スマートロック「KEYVOX」を導入し、IoTハウス無人内覧会を実現しています。


「なんだ、ただの無人内覧か?」、と思われた方はその威力を軽視しています。このIoTモデルハウスの無人内覧というのは無人で内覧できるだけでなく下記のような効果が予想されます。
- 10秒で内覧申し込み。今まで苦痛だった申し込みフォームの入力欄を大幅に削減、先ずは来てもらうことに注力。
- 申込後システム連携で直ぐに当日の暗証番号を発行。最先端感を見せることができる。
- 現地でその他のIoT機器を使ってみて、ご購入を考えているお客様の生活をどう変えるかという想像力をかきたてる。結果、営業技術でいう「テストクロージング」状態となる。
- 一緒に来場したお子様の喜ぶ姿が背中を後押しする。
このように、ただ自動、非対面でカギを渡すだけ以上の、圧倒的なクロージング効果があることが、ケイアイスター不動産様の導入事例で判明しました。実際に、数字は非公開ですが、来場者数、成約数共に大幅にアップしたとのことで、ケイアイスター不動産様では今後全てのモデルハウスに、非対面スマートロックを導入されることが決定済みです。
本日は同じスマートロックと言っても用途が違えば、導入すべき製品も違うという非常に分かりやすい事例をご説明しました。全国の住宅販売業者様で、この費対面内覧ソリューションにご興味をお持ちいただけましたら、是非私までご連絡頂ければ幸いです。